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 おはようございます。

 先日より支援が始まった16歳の男性。

 新しく暮らし始めたグループホームでの生活はまだ数日で、こちらも様子を見ながら関係を作っている最中でした。

 いつもは安否確認の時間になると自然と顔を見せてくれるのに、その日の彼はなぜか「今は入らないでほしい」と表情を固めてドアを閉めたまま動きません。

 その違和感が、小さなきっかけとなり事態を大きく展開していきました。

 

 理由が掴めないまましばらく待機していると、外周を確認していた別のスタッフが「窓から誰かが出ていくのを見た」と報告。

 その一言で空気が変わり、私たちは慎重に彼へ事実を伝えました。

 すると彼は思い詰めたように肩を落とし、ついに「入ってもいい」と小さな声で了承します。

 

 恐る恐る扉を開けると、そこに広がっていたのは想定外の光景。

 6畳の部屋に複数の未成年、ざっと見るだけでも人数は少なくありません。

 布団の山、散乱した荷物、壊れた風呂場のすりガラス。

 16歳の少年の部屋は避難所のようでした。

 

 もちろんその場ですぐに関係機関と連携し、一人ひとりの安全確認が進められました。

 まずは全員が安心できる場所へ誘導し、理由や背景をゆっくり聞き取ることを優先しました。

 部屋の主である16歳の彼も、しばらく沈黙したまま視線を床に落としていました。

 

 では、なぜ彼は部屋を開かなかったのか。なぜ小さな部屋に子どもたちが集まったのか。

 彼が起こしたこの状況は誰かの居場所になっているのかもしれません。

 方法は決して正しくなくても、彼なりの善意と未熟さが重なった結果だとも感じます。

 支援とは時に問題を発見する瞬間ではなく、その奥にある感情へ寄り添うプロセスでもあります。

 今回の出来事は支援現場のリアルであり、同時に成長への入口でもありました。

 これから彼が安全なルールの中で誰かに優しさを向けられるよう、私たちは並走し続けます。

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