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おはようございます。
先日、中央署を通じて一件の連絡がありました。
内容は「おにぎり1個とコーヒー1本の万引き発生に夜引き合い」。
金額としては大きいものではありませんが、その背景には長年の孤独と疲弊が積み重なっていました。
私たち支援団体に繋がったのは、交番からの連絡によるもので、まさに偶然と必然が重なった瞬間と言えるかもしれません。
男性は札幌市出身。
定時制高校を中退後、防水関係の仕事や函館の洋服店で20年以上働き続けた経験があります。
途中からは自ら起業にも挑戦したものの、信頼していた仲間に裏切られ、精神的にも生活的にも追い詰められてしまいました。
再起をかけて札幌に戻った際には実家に身を寄せたものの、父の逝去と家族との関係悪化により住まいを失い、そこからは駅や公園を拠点とした路上生活が始まります。
驚くべきことに、路上という過酷な環境でありながら大きな病気もなく過ごしてこられたそうです。
寒さの厳しい冬場にはジャンバーを重ねて震えながら夜を明かす日々。
それでも周囲とのトラブルを起こさず、むしろ市民センターで絵を描いては「描いてくれませんか」と声をかけられるほどの腕前を持っていました。
1枚数万円の報酬を得て食べ物を買い、なんとか凌いでいたとのことですが、最近はその収入も減り、ついに魔が差してしまったと語っていました。
「本当は誰かに頼りたかったんです」
安堵に近いような本音がそこにはありました。
所持金は約2000円。
連絡先もなく、身分証や通帳といった貴重品はすべて函館の家に置いたままだといいます。
支援に入るには困難も多いケースですが、逆に言えばここから整えていける余地が大きいとも感じています。
今回の出会いを事件として終わらせるのではなく、再起の入口として扱うことこそ、私たちの役割。
すでに衣食の確保と相談窓口の手配を進めており、今後は生活保護の申請や身分証の再発行など、行政とも連携しながら支援を継続する方針です。
彼の描く絵を活かせる形での就労支援も模索していく予定。
人は誰しも、孤独なまま迷い続けるには限界があります。
小さな罪をきっかけに差し伸べられる手がある社会でありたい。そう改めて感じさせられる引き合いでした。
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